エルセリートの映画館

仕事に疲れたので週末に近くの映画館に行って、the birth of a nationを観た。1000円でほとんど映画館一人占め。テーブルもあるし。苦しゅうない。

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さて映画はアメリカの奴隷時代のナットターナーの乱である。当時の黒人奴隷の迫害が生々しく、子どもに見せるのはちょっと考えてしまう内容だったがまぎれもない現実だからなあ。。

黒人奴隷で思い出したけれど、アメリカ憲法を勉強しているとアメリカの歴史と日本の歴史との連続性が感じられて不思議な感覚を覚える。

 南北戦争でリンカーンは敗北した南部の軍人らを罰することもせず融和を訴えた。第二次世界大戦の後のアメリカ政府高官も日本に勝ってからの戦後処理について間違いなく南北戦争後の戦争処理を意識して日本の統治をしたと思う。逆に言えば、南北戦争でのリンカーンの英雄的な活動でアメリカに高邁な精神が根付いていなかったとすれば日本がどうなっていたのか分からない。

 黒人ではないけれど、アメリカのインディアン、チェロキー族の白人への抵抗政策などは日本の明治時代を彷彿させる。憲法、軍隊、議会を作って裁判に白人社会の違法を訴えるなんてすごいドラマだと思う。

 彼らは最高裁で勝ったが行政に裏切られて破滅した。彼らの歴史はあまりにも悲しいものだった。

 日本は本当に幸運な歴史をたどってきたのではないか。

アメリカ憲法の歴史については憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫)が詳しいです。この本は最近数年間の間に読んだ本のベスト5に入ります。